“香りの無い”世界を作る『AkariAir』に
能と通じる美意識を感じます

写真:喜多流シテ方として世界中の舞台で能を演じる気鋭の能楽師、塩津圭介さん。

喜多流シテ方として世界中の舞台で能を演じる気鋭の能楽師、塩津 圭介さん

「自分が主役(シテ)になる舞台は、東京をはじめ年に7、8回くらいあります。そして、喜多流能楽師として一線で活躍している人は30名ほどいて、それぞれが全国に舞台をもち、お互いの舞台をサポートしあう、そんな形になっています。そのため、舞台に立つのは年に60〜70回くらいになります。だいたい月に5〜6回程度のペースでして、2022年はコロナ禍となりましたが、90回も飛行機に乗りました。2023年もパリで公演がありますし、ヨーロッパ諸国を中心に海外での公演も予定しています。」

そんな多忙を極める塩津さんは、能楽師として中堅の域に達した今、日本の伝統文化を強く意識しているそう。

「最近は、特に伝統を重視するようになりました。自分よりも若い世代の人が舞台で活躍するようになり、日本の正しい文化を継承しなければならない……そういった思いが強くなってきたからではないでしょうか。」

そんな塩津さんが注目するのは、持ち運べる空気清浄機「AkariAir(アカリア)」だ。

「能は引き算の文化ですから、そぎ落とした美しさを意識します。自分の考えでは、ものには機能美があって当然。それに加えて、伝統の良さや現代的な格好良さも備えてほしいと思います。そんな目線でこの『AkariAir』を見ると、機能が優れている上にデザインがとても美しい。端々に日本の美を感じました。」

写真:能のお面を見つめる塩津 圭介さん

伝統と現代のコラボレーション。愛車に込められた職人の美意識への憧れ

能楽師は伝統文化を継承するもの。だからであろうか、塩津さんは愛車にクラシックなスタイルが魅力の、ジャガーMK2を選んでいる。しかし、塩津さんのジャガーは古いだけではない。

「こちらのMK2は1962年式。1990年に英国から日本へ持ち込まれた当時は、走行距離が2万3000kmで修理簿も残っていました。1990年のレストアで、エアコンやパワーウィンドウを装備、オートマチックシフトに換装されています。もちろん、今の車のように気軽に乗るとまではいかないのですが、オリジナルを大切にしつつも、現代の道具として使えるような装置を追加しています。私はジャガーに憧れがありまして、職人さんがよりよい物を作っていくために、技を代々受け継いでいく……そんなこだわりの様なものを感じます。職人の美意識に憧れるんですよね、自分もそうありたいなと。ただし、クラシックカーは若い人が見ても格好いいと感じる部分があると思うんです。古いだけではない。自分自身も能楽師として伝統ある世界に身を置きつつも、現代の美意識で見られることを意識し続けたいと思います。」

写真:愛車ジャガーMK2を運転する塩津さん

「私は能がコラボレーションできるものって、現代テクノロジーだと思っているんですよ。でも、能と現代のものとの組み合わせって、試してみないとわからない部分があります。もちろん、伝統はゆるぎないものとして存在しなくてはならない。文化を守るのは人なので、私自身もしっかり受け継いでいかなければならない。自分への戒めというか、覚悟を持っております。」

写真:能のお面を見つめる塩津 圭介さん

香りの無い状態を作る、引き算の文化が「AkariAir」にある

伝統を重んじながらも、現代テクノロジーの可能性を積極的に採り入れるという塩津さんは、「AkariAir」をどのように使うのだろうか?

「小型軽量で持ち運びやすいので、車での移動中はもちろんですが、飛行機と電車で使うのにもいいですね。そして、動作音がものすごく静かで、最初は『本当に稼働しているのかな?』って思いました。個人的に乗り物内のにおいが苦手なんですね。だから、車内で動作しても周りの人に騒音で迷惑をかける心配が少ない『AkariAir』は、本当にありがたいです。そして、私はいつもモバイルバッテリーを持ち歩いていますから、省電力な『AkariAir』がいつでもどこでも使えて便利です。」

自分のために「AkariAir」を使うと同時に、能の世界独特の現場環境にも「AkariAir」は役立つと塩津さんは言う。

「私たち能楽師には代わりがいないんですよ。たとえば長期間稽古を積んできた人が当日の舞台で風邪などにより舞台へ立てなくなることがあると、代役がある程度をカバーしますが、限界があるんですね。そこで、楽屋内でのマスクの着用や消毒については、みな、うるさいくらい気を使っています。だから、楽屋内でご同席される方がいらっしゃる場合に、『ちょっと失礼します』といった感じで、『AkariAir』を取り出して除菌・消臭するのは不自然じゃない。お互いへの気遣いを示す、作法のように使うのもよいのでは? と思います。」

そして、香りやにおいに敏感だという塩津さんは、「AkariAir」の消臭効果は能に通じるものがある……と最後に教えてくれた。

「香りの中には〝周囲に強い匂いが無い状態〟でしか感じられない繊細なものがあると思うんですね。そんな中、メイドインジャパンの技術で〝香りの無い状態〟を作り出す『AkariAir』は、無の美意識を生む、引き算の文化と親和性が高いように思います。能に通じるものを感じますね。」

プロフィール

喜多流能楽師 塩津 圭介さん

塩津圭介(Keisuke Shiotsu)

喜多流能楽師

1984年10月27日東京に生まれる。3歳で初舞台を踏む。
2004年に現在まで続く、若者のための能「若者能」を立ち上げる。本物の能公演でありながら、学生による解説、学割を適用するなど、若者の能への関心を広げる活動として注目されている。
2015年に能「道成寺」を勤め独立。
祖父、父の縁の地である大分県竹田市での伝統的な野外能である「竹田薪能」の復活に成功。常に伝統に対して前向きに対峙する姿は多方面から注目されている。トライアスロンにも挑戦する現代的な面も。